建設業許可の種類を徹底解説!一式工事と専門工事の違いとは?

こんにちは!埼玉県東松山市の結行政書士事務所です。

建設業許可には工事の種類ごとに様々な分類があり、ご自身が請け負う工事に合った正しい許可を取得することが非常に重要です。もし誤った許可で工事を進めてしまうと、思わぬ罰則やペナルティを受ける可能性もあります。

この記事では、建設業許可の基本である「一式工事」と「専門工事」について、それぞれの特徴と違いを分かりやすく解説します。

この記事を読めば、あなたの事業に必要な許可がどちらなのか、きっと見えてくるはずです。

総合的な工事を請け負う「一式工事」とは?

一式工事とは、複数の専門工事を組み合わせて、一つの総合的な工事として請け負う場合に必要な許可です。

「建築一式工事」と「土木一式工事」の2種類があり、いずれも元請業者として、施主から直接工事全体を請け負うケースがこれに該当します。

一式工事の具体例

  • 建築一式工事: 施主から新築の家をまるごと請け負い、基礎工事から内装、電気、水道工事まで、すべての工程を管理して建物を完成させる場合。
  • 土木一式工事: 道路やダム、橋などの大規模なインフラ工事を元請として請け負う場合。

一式工事の許可は、いわば「総合プロデューサー」のような役割を担うための許可です。元請として工事全体をマネジメントし、各専門工事の業者に発注・指示を出すのが主な業務となります。

ただし、注意点があります。一式工事の許可だけでは、例えば「内装工事だけを請け負う」といった専門工事単体の契約はできません。あくまで、一括して請け負う工事の「総合的な調整役」として機能します。

特定の専門分野に特化!「専門工事」とは?

専門工事とは、特定の工事のみを専門的に請け負う場合に必要となる許可です。

こちらは全部で27種類に分類されており、それぞれの工事内容に応じて細かく分かれています。いわゆる「職人」として、特定の分野で活躍する建設業者様はこちらの許可が中心となります。

専門工事27業種の一覧

専門工事には以下の27種類があります。あなたが専門とする工事の種類ごとに、個別の許可を取得する必要があります。

  1. 大工工事:木材の加工・取り付け
  2. 左官工事:壁土、モルタル、漆喰などをこて塗り、吹き付け、張り付け
  3. とび・土工・コンクリート工事:足場組立、重量物の運搬、掘削、コンクリート打設など
  4. 石工事:石材の加工・積み上げ、石材の取り付け
  5. 屋根工事:瓦、スレート、金属板などで屋根をふく工事
  6. 電気工事:発電、変電、送配電設備などの設置
  7. 管工事:冷暖房、給排水、ガス管などの配管工事
  8. タイル・れんが・ブロック工事:タイル、レンガ、コンクリートブロックなどの積み上げ、張り付け
  9. 鋼構造物工事:鉄骨、鋼板などの加工・組み立て
  10. 鉄筋工事:鉄筋の加工、組み立て、接合
  11. 舗装工事:アスファルト、コンクリートなどによる舗装
  12. しゅんせつ工事:河川や港湾などの水底をさらえる工事
  13. 板金工事:金属薄板の加工・取り付け
  14. ガラス工事:ガラスの加工・取り付け
  15. 塗装工事:塗装、吹き付け、路面標示
  16. 防水工事:アスファルト、モルタルなどによる防水
  17. 内装仕上工事:木材、壁紙、床材などによる内装仕上げ
  18. 機械器具設置工事:プラント設備、運搬機器などの設置
  19. 熱絶縁工事:冷暖房設備などの保温・保冷工事
  20. 電気通信工事:有線・無線電気通信設備、放送機械設備などの設置
  21. 造園工事:植栽、景石、公園設備などの設置
  22. さく井工事:井戸掘削、温泉掘削、さく孔(ボーリング)
  23. 建具工事:建具、サッシ、カーテンウォールなどの取り付け
  24. 水道施設工事:取水、浄水、配水などの施設建設
  25. 消防施設工事:火災報知器、消火設備、避難設備などの設置
  26. 清掃施設工事:ごみ処理施設、し尿処理施設などの設置
  27. 解体工事:工作物の解体(2016年に追加)

一式工事と専門工事、どっちの許可が必要?

ここまで見てきたように、一式工事と専門工事は、請け負う工事の範囲によって明確に異なります。

一式工事専門工事
請負う範囲総合的な工事全体
(元請として一括で請負う)
特定の専門工事単体
(下請けや専門業者として請負う)
許可の種類建築一式工事、土木一式工事(計2種類)27種類(電気、管、内装など)
事業者の役割元請業者、総合プロデューサー下請業者、スペシャリスト

「大きな工事をまるごと請け負う元請業者」であれば一式工事、「特定の工事だけを請け負う専門業者・下請業者」であれば専門工事の許可が必要となります。

「うちはどっちだろう…?」と迷われたら、ぜひご自身の事業内容をもう一度振り返ってみてください。

  • 複数の専門業者をまとめて手配し、一つの建物を完成させるなら「一式工事」
  • 「うちは水道工事だけ」「塗装なら任せて」のように、特定の工事に特化しているなら「専門工事」

このような視点で考えると、どちらの許可が必要か判断しやすくなります。

建設業許可取得は、行政書士にお任せください!

建設業許可は、ご自身の事業を合法的に、そしてさらに発展させていくための第一歩です。

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