【埼玉県の事業者向け】茨城県の産廃収集運搬業許可|費用・必要書類・郵送申請・90日を行政書士が解説

「埼玉県の産廃収集運搬業許可は持っているけれど、茨城県(古河、坂東、つくば、土浦、水戸など)の現場にも対応したい」
「埼玉県の建設会社から、茨城県の現場の産廃を運んでほしいと言われた」
「埼玉県の現場や排出事業者から、茨城県の処分場へ運搬する仕事が決まった」
「元請業者から茨城県の産業廃棄物収集運搬業許可を取得してほしいと言われた」
このような場合、埼玉県の許可だけでは対応できず、茨城県知事の産業廃棄物収集運搬業許可が必要になるケースがあります。
茨城県内で産業廃棄物の収集・運搬を業として行う場合、原則として茨城県知事の許可が必要です。産業廃棄物収集運搬業の許可は、単に「会社の所在地」だけで決まるものではありません。原則として、他人の産業廃棄物を積み込む場所(積込地)と積み卸す場所(積卸地)を確認し、実際の運搬ルートに応じて必要な自治体の許可を取得する必要があります。
そのため、
「埼玉県の許可があるから、隣の茨城県でも自由に運べる」
と単純に判断するのではなく、誰から委託を受け、どこで積み込み、どこへ運ぶのかを整理することが重要です。
この記事では、東松山市・比企郡・熊谷市・鴻巣市・深谷市・坂戸市・加須市・羽生市・久喜市・幸手市など埼玉県内の事業者様を主な対象として、茨城県の産業廃棄物収集運搬業許可について、
- 埼玉県と茨城県の許可関係および代表的な運搬ケース
- 申請の流れ(事前予約・郵送・対面審査)
- 【最重要】県外事業者の郵送申請でも「事前予約が必須」な理由
- 【最重要】標準処理期間「90日」を踏まえた受託・着手スケジュール
- 費用・手数料(電子交付なら150円安!新規80,850円〜 / 更新72,850円〜)
- 納付方法(収入証紙・電子納付:クレジット/Pay-easy/PayPay/コンビニ等)
- 主な必要書類(茨城県では「登記されていないことの証明書」が必須)
- 「汚泥」を取り扱う場合の注意点(石綿含有産業廃棄物の確認)
- 車両写真の撮影要件(提出前撮影・カラー撮影・ナンバー明瞭等)
- 赤字・債務超過(経理的基礎)の場合の茨城県の考え方
- 自社運搬(自社物を運ぶ場合)の許可の要否
- 行政書士へ依頼するメリット
まで、実務上極めて重要なポイントを分かりやすく解説します。
※本記事は、茨城県県民生活環境部廃棄物規制課発行の最新手引・マニュアルおよび提出書類一覧をもとに作成しています。
目次
【茨城県の現場が決まっている事業者様へ】
「○月から茨城県の現場に入る予定だけど、今から申請して間に合う?」
「埼玉県の許可はあるけど、茨城県の許可も必要なのか分からない」
茨城県の標準処理期間は90日間に設定されています(栃木県や埼玉県の60日より30日長いため注意が必要です)。
書類準備や事前予約期間も含めると、現場開始の3〜4か月以上前から準備に取りかかることが推奨されます。
結行政書士事務所では、埼玉県の事業者様の茨城県産廃収集運搬業許可について、現場開始日に間に合わせるためのスケジュール管理・必要性の確認から申請書類の作成・提出まで一貫サポートしています。
1. 埼玉県の産廃許可があれば、茨城県でも運べる?
まず、埼玉県の事業者様から特に多い疑問について説明します。
【結論】 産業廃棄物収集運搬業許可は「会社所在地」だけで決まるものではありません。他人の産業廃棄物を積込む場所・積卸す場所を確認し、双方の自治体許可を取得する必要があります。
他社(他人)から委託を受けて産業廃棄物を収集・運搬する場合、
- 埼玉県の現場で積み込む ➔ 茨城県の処分場へ運ぶ
- 茨城県の現場で積み込む ➔ 埼玉県の処分場へ運ぶ
という業務を行うには、埼玉県と茨城県の両方の知事許可が必要になります。
産廃の積込み・積卸し場所による必要許可のイメージ
| 積込み場所 | 積卸し場所 | 必要となる都道府県許可 |
| 埼玉県 | 埼玉県 | 埼玉県 |
| 埼玉県 | 茨城県 | 埼玉県 + 茨城県 |
| 茨城県 | 埼玉県 | 茨城県 + 埼玉県 |
| 茨城県 | 茨城県 | 茨城県 |
| 埼玉県 | 千葉県 | 埼玉県 + 千葉県 |
| 埼玉県 | 東京都 | 埼玉県 + 東京都 |
| 埼玉県 | 福島県(※茨城県を通過) | 埼玉県 + 福島県(※通過する茨城県は許可不要) |
※実際に必要となる許可は、排出事業場・運搬先・積替え保管の有無など、具体的な事業計画によって異なります。
※単に茨城県を通過するだけで、茨城県内で積み込み・積み卸しを行わない場合、通過県である茨城県の許可が必要になるわけではありません。
【重要】埼玉県の業者が茨城県許可を取得する典型例
次のような仕事を受ける場合は、茨城県の許可が必要になります。
- 埼玉県の建設会社から依頼され、茨城県(古河・坂東・つくば等)の現場から産廃を収集する
- 茨城県の建設現場から産廃を収集し、茨城県内の処分場へ運搬する
- 埼玉県の排出事業者から依頼を受け、茨城県の処分場へ運搬する
- 元請業者から「茨城県の産廃収集運搬業許可を取得してほしい」と言われた
特に重要なのは「会社が埼玉県にあるか」ではなく、産業廃棄物をどこで積み込み、どこへ運ぶのかです。
「自社の場合、茨城県の現場が1件だけでも許可が必要なのか?」と疑問をお持ちの場合は、積込地・積卸地を確認すれば判断できます。
茨城県の現場が1件だけでも許可が必要?
「埼玉県の許可を持っているけれど、茨城県の現場を受けていいのか分からない」という場合は、積込地・積卸地を確認すれば必要な許可をすぐに整理できます。
【補足】自社で出されたゴミを自社で運ぶ場合(自社運搬)は許可不要
「自社の工事で発生した廃棄物を自社のトラックで自社処分場へ運ぶ」というような自社運搬の場合、他者から委託を受けるものではないため、産業廃棄物収集運搬業の許可は不要です。申請書の事業計画概要でも、排出事業者が申請者と一致する場合は自社運搬扱いとなり許可不要となりますのでご注意ください。
2. 茨城県の産廃収集運搬業許可申請の流れ
茨城県の産業廃棄物収集運搬業許可申請は、基本的に次のような流れで進みます。
1. JWセンター等の講習会を受講・修了する
↓
2. 審査の「事前予約」を行う(対面・郵送問わず必須!)
↓
3. 申請に必要な書類の作成・証明書の収集・車両写真撮影
↓
4. 手数料の納付(収入証紙の購入 または 電子納付手続き)
↓
5. 書類の送付・提出(予約日に合わせて郵送または窓口提出)
↓
6. 茨城県による審査(標準処理期間:90日)
↓
7. 許可証の交付(電子交付 または 紙の許可証郵送)
3. 【最重要】県外事業者は郵送申請が可能|ただし「事前予約」が必須!
埼玉県など、茨城県外に本社・事業所がある事業者が茨城県の産廃収集運搬業許可を申請する場合、申請受付窓口は茨城県庁 廃棄物規制課となります。
【超重要ポイント】
栃木県などとは異なり、茨城県では郵送申請であっても「事前予約」が厳格に必須とされています。
予約日=審査実施日(書類審査日)という位置付けになっており、「予約せずに書類だけ送る」ことはできません。
申請受付窓口(県外事業者)
- 埼玉県など茨城県外の事業者👉 茨城県県民生活環境部 廃棄物規制課 産業廃棄物担当〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978-6 県庁舎14階 / TEL:029-301-3033※茨城県内に主たる事務所がある場合は、所在地を管轄する各県土木事務所等が受付窓口となります。
4. 郵送申請の具体的な発送期日ルール(いつまでに届く必要があるか?)
茨城県では県外事業者の郵送審査を実施していますが、予約日に対して明確な到着期限が定められています。納付方法(収入証紙か電子納付か)によって期日が異なるため注意が必要です。
- 茨城県収入証紙で納付する場合:👉 予約日の1か月前〜3開庁日前までに県庁必着
- 「いばらき電子申請・届出サービス」等で電子納付する場合:👉 予約日の1か月前〜5開庁日前までに県庁必着
事前に審査枠(予約日)を確保した上で、上記の期日までに書類を届ける必要があります。事前予約なしに発送した場合、書類が不受理で返送されるリスクがありますので十分ご注意ください。
なお、郵送申請の際は、手元保管用の副本(受領印を押印して返送されるもの)とともに、返信用封筒(レターパック等)を同封して発送します。
5. 茨城県の産廃収集運搬業許可の費用・手数料(電子交付なら150円お得!)
茨城県の手続では、「電子納付」と「電子交付」をうまく活用することで、手続の利便性を高めつつ費用を抑えることができます。
- 電子納付(支払い方法): 申請手数料をオンライン決済(クレジットカード、Pay-easy、PayPay等)で支払う方式。遠方の事業者でも証紙購入の手間が省けます。
- 電子交付(受取方法): 許可証を紙ではなくPDF(電子署名付き)でダウンロード受取する方式。紙での交付より手数料が150円安くなります。
手数料一覧(積替え保管を除く収集運搬業)
| 申請区分 | 紙の許可証による交付 | 電子交付(推奨) |
| 新規許可申請 | 81,000円 | 80,850円(150円お得) |
| 更新許可申請 | 73,000円 | 72,850円(150円お得) |
| 事業範囲変更許可申請 | 71,000円 | 70,850円(150円お得) |
例えば、新規許可を申請する場合の自治体へ支払う法定手数料は、電子交付なら80,850円(紙交付の場合は81,000円)となります。郵送申請を行う埼玉県等の事業者様は、証紙の現地購入が不要な「電子納付」と150円お得な「電子交付」の組み合わせが最もスムーズでおすすめです。
※上記手数料は茨城県に納める「法定手数料」です。行政書士へ申請代行を依頼される場合は、別途行政書士報酬が必要となります。
6. 最大の注意点!茨城県の標準処理期間は「90日」
【結論】 茨城県における標準処理期間は90日間です。
近隣の埼玉県や栃木県(標準処理期間60日)と比較して、茨城県は審査期間が30日長く設定されています。
スケジュール検討時の注意点
- 標準処理期間について: 標準処理期間は90日です。ただし、申請書の補正や追加資料の提出を求められた場合、その対応に要する期間は標準処理期間に含まれません。
したがって、標準処理期間は90日ですが、事前予約や書類準備、補正対応なども考慮すると、現場開始の3〜4か月以上前から準備に取りかかるのが安全です。「来月から茨城県の現場に入る」という段階からの申請では間に合わない可能性が高いため、現場決定前の早期着手が必須です。
7. 更新申請は「6か月前から」予約・申請が可能!
更新許可申請について、茨城県では許可満了日の6か月前から審査予約・申請が可能です。
標準処理期間が90日(約3か月)と長いため、予約枠の混雑や補正対応を考慮すると、許可有効期限が切れる5か月〜6か月前には講習会の受講を終え、予約手続きを進めることが推奨されています。
8. 茨城県の産廃収集運搬業許可の主な必要書類
申請書類の提出部数は、正本1部・副本1部(計2部)です。公的証明書は原則として発行から3か月以内のものを添付します。
| 主な提出書類 | 法人 | 個人 | 主な注意事項・確認事項 |
| 産業廃棄物収集運搬業許可申請書 | ○ | ○ | 所定様式 |
| 事業計画概要書 | ○ | ○ | 運搬する産廃の種類、予定排出事業者、運搬先処分場等を具体的に記載 |
| 運搬車両関係書類・写真 | ○ | ○ | 車検証(自動車検査証記録事項)の写し 撮影要件に沿ったカラー写真(前方・側方) |
| 運搬容器等の写真 | ○ | ○ | 実際に所有している状態を撮影(ドラム缶、フレコン等) |
| 誓約書 | ○ | ○ | 欠格要件に該当しない旨の誓約 |
| 定款の写し / 履歴事項全部証明書 | ○ | – | 発行から3か月以内の原本(商業登記事項証明書) |
| 住民票の写し | ○ | ○ | 本籍記載あり・マイナンバー記載なし(発行から3か月以内) |
| 登記されていないことの証明書 | ○ | ○ | ※茨城県では提出が必要(東京法務局発行・発行から3か月以内) |
| 身分証明書 | ○ | ○ | 本籍地の市区町村発行(成年被後見人等でないことの証明) |
| 株主・出資者関係書類 | ○ | – | 発行株数や出資比率を証する書類 |
| 講習会修了証の写し | ○ | ○ | JWセンター等の修了証(有効期限内のもの) |
| 直近3年分の決算書一式 | ○ | – | 貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・個別注記表 |
| 直近3年分の納税証明書 | ○ | ○ | 法人:法人税納税証明書(その1) 個人:所得税納税証明書(その1) |
| 資産に関する調書 | – | ○ | 個人事業主のみ |
【重要】茨城県では「登記されていないことの証明書」が必要です
他県(栃木県等)では一部省略となった自治体もありますが、茨城県の最新提出書類一覧においては「成年被後見人・被保佐人として登記されていないことの証明書(東京法務局発行)」が提出必須とされています(市区町村発行の「身分証明書」とあわせて提出が必要です)。
9. 茨城県独自の注意点:「汚泥」を取り扱う場合の石綿(アスベスト)対応
茨城県では、「汚泥」を取り扱う事業者について、石綿含有産業廃棄物(アスベストを含む汚泥)を取り扱うかどうかの確認が行われています。
- 石綿含有汚泥を取り扱う場合:
- 事業計画書において収載・運搬方法を明記
- 飛散・流出を防止するための専用運搬容器(耐水性プラスチック袋等による二重梱包など)の写真や計画の提出が必要
- 取り扱わない場合:
- 「石綿含有産業廃棄物を除く」旨を事業計画概要に明記
「汚泥」を申請品目に含める場合は、石綿区分の判定や対応容器の準備が必要となります。
10. 車両写真の撮影要件
茨城県の手引きにおける車両写真の主な要件は以下の通りです。
- 撮影形式・状態: 申請前に撮影した鮮明なカラー写真であること。
- 撮影角度・内容:
- 車両全体を前方および側方(真横)から撮影すること。
- ナンバープレートがはっきり読み取れること。
- 車体に表示された「産業廃棄物収集運搬車」、事業者名、許可番号(下6桁)が識別できること。
11. 赤字・債務超過でも茨城県の産廃許可は取れる?(経理的基礎)
【結論】 直近が赤字や債務超過であっても、直ちに不許可となるとは限りません。
茨城県の審査において、赤字や債務超過がある場合でも、直ちに許可が取得できないとは限りません。ただし、財務状況によっては経理的基礎について追加資料(収支計画書や経営改善計画等)の提出を求められる場合があります。申請前に決算書等の内容を確認し、必要書類を整理して臨むことが重要です。
12. 更新申請における添付書類の省略
すでに茨城県の許可を取得している事業者が「更新申請」を行う場合、前回の許可内容から変更がない項目については、一部の公的証明書や添付書類の提出を省略することが認められています。
ただし、役員変更や住所変更が過去に行われている場合は事前または同時に変更届が必要になるため、確認の上で手続を進める必要があります。
13. 茨城県の産廃収集運搬業許可に関するFAQ
Q1.埼玉県の産廃許可があれば、茨城県内でも自由に運べますか?
A. 運べません。茨城県内で産業廃棄物を積み込む、または積み卸す場合は、茨城県知事の許可が別途必要です。
Q2.茨城県の郵送申請は事前予約なしで送っても大丈夫ですか?
A. 不可です。茨城県は郵送申請であっても事前予約が必須です。予約した日(審査日)に合わせて指定期日までに到着するよう送付する必要があります。
Q3.茨城県の許可が出るまでどのくらいかかりますか?
A. 標準処理期間は90日です。申請書の補正等に要する時間は含まれないため、事前予約・書類準備なども考慮し、現場開始の3〜4か月以上前から準備するのが安全です。
Q4.電子交付にすると手数料安くなりますか?
A. はい。許可証の交付を電子交付(PDF電子署名)に指定すると、紙交付に比べて各手続きの申請手数料が150円安くなります。
Q5.「登記されていないことの証明書」は必要ですか?
A. 必要です。茨城県の提出書類一覧では、東京法務局発行の「成年被後見人・被保佐人として登記されていないことの証明書」の提出が求められます。
Q6.自社の工事で出たゴミを自社トラックで運ぶ場合も許可が必要ですか?
A. 不要です。他者からの委託ではなく「自社運搬」に該当するため、産業廃棄物収集運搬業許可は必要ありません。
Q7.埼玉県の事業者が古河市やつくば市の現場で運搬する場合、どこに申請しますか?
A. 埼玉県など茨城県外に主たる事務所等がある事業者は、現場(古河市・つくば市等)にかかわらず、原則として茨城県庁 廃棄物規制課が申請窓口となります。
14. 東松山・比企・熊谷・深谷・鴻巣・加須・久喜・幸手から「茨城県へ進出」する事業者をサポート
結行政書士事務所では、東松山市を中心として、埼玉県から茨城県への「県またぎ」の事業エリア拡大を強力にサポートしています。
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